TOPICSお知らせ

2011.11.29

メディアテクノロジー演習成果発表

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武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス 12号館 1F ビデオアトリエ
2011.11.28-2011.12.3 10:00-18:00(最終日-16:00)


はじめに

鏡を通して自分の姿を眺めるように、メディアは対象を理解するために有効な手段です。しかし、鏡が完全なる他者の目になりきれていないように、対象は各々のメディアの性格によって独自の輪郭として映し出されていることに気づかされることがあります。この授業では、映像という体験において、こうしたメディア技術の扱い方そのものが、対象の見え方や解釈に影響を与えていることに注意を向けながら、実際に「撮る・撮られる・眺める」という映像制作の基本的な3項に関わる装置の製作を通して、機械や電子機器の基礎的な技術の理解、さらにはコンピュータによるメカニカルな制御まで、イメージに関わるメディア技術の扱い方を応用しながら学びます。作品の紹介に加えて、理論と実践を交えながらオリジナルの装置の製作を発展させていくことで、そのメディアによってしかなし得ない映像表現の可能性を考察します。インスタレーションやインタラクティヴな表現の導入部分という位置づけとしても考えてみてください。 この授業では技術を習得することだけが目的ではありません。その手法を活用し、今後の新しい表現へ結び付けていく応用力を身につけられることを期待しています。そもそも映像制作に多様されるカメラ(カメラ・オブ・スクラ)とは、「暗い部屋」という意味を持っていることからもわかるように、外光をフィルムに定着させるための密閉された機械装置です。しかし、カメラは、それと同時に内部の動作原理や構造を理解していなくても、ただ使い方だけを知っていれば誰でも扱うことができる「ブラックボックス」でもあるということです。つまり、カメラの発明を代表するように、メディア技術は、制作者を身軽にしくれる一方で、メディアの制約に関与しにくくしている側面を持っています。こうしたメディア技術は表現者をメディアの「作り手」と「使い手」に分けてきましたが、この授業では、メディアを「作って、使って、表現する」ことを通して、イメージを具現化するためのアプローチを広げることを目標とします。