卒業生

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阿由葉聡子さん

映像学科2005年卒業

(株)テレビマンユニオン制作部勤務 ※

― テレビの仕事って、なんとなくテレビに出てくるディレクターとかADとか、ああいうイメージではとらえてるんですが、ADの仕事って実際にはどういうものなんですか?

ADの仕事は、すごくいろんな仕事があって…。
その番組によって仕事の内容も全然違います。ディレクターのやろとしている事を先回りしてやる。ということが一番にあって。諸々の事務的な作業をこなしながら演出的なところも口をだしていったりしないといけないんで、できるだけ口を出すようにはしています。

― ADとディレクターの仕事は具体的にどう違うんですか?

最近、はじめてディレクターとして一本番組を担当したのですが、ディレクターってADを長くやっていればなれるというものでは全然なくて。ADとディレクターは全く別の職業なんです。単純に番組が面白くなかったら、「おまえの作品が面白くなかった」って言われる。面白かったら、それはそれなりの評価がもらえる。そういう立場にいるんだなと、ふっと気付いた時のプレッシャーと言うか…。編集しながら、これ、本当に面白いかな?と思ったり、不安との戦いでした。
今回やらせてもらった番組は、人を追いかけるスポーツドキュメンタリーだったのですが、実際に人を取材することの難しさ、自分が聞いて、話を引きださなくてはいけないというのも、ADとして後ろできいているのとは全然違いました。人生経験の少なさも実感させられました。

― 学生時代どういう授業を選択していたか覚えてますか?就職のこととかは、学生時代にかんがえてました?

就職のことは特に考えてなかったですね。漠然とテレビの仕事がしたいと思って映像学科に入ってきたんで、とりあえずやっぱりドラマの授業なんかは必須で選んで、後は興味のあるままに選んでいたという感じです。

― 面白かった授業は?

写真の授業は面白かったです。ピンホールカメラとか、写真ってこう写るんだ!というところからはじまって、人を撮るのが楽しかったし、記録することと、画面を作ることの違いなんかは写真の授業を通して気付いたことだと思う。あとパフォーマンスの授業(VIP/NET)は衝撃的でした。それまで撮る側の視点だったのが、いきなり舞台に立たされてパフォーマンスしなきゃいけない。というあの時の解放感というか、なんというか、とにかく衝撃的でした。
それから、いまでも企画の書いていて思うのは、進級制作のときのこと。自由にやって良いという課題でじゃあ自分は一体何をしたいのか、ということをものすごく考えた次期がありました。その時「人をじっくり見つめるということ」が大事だとあらためて思った。今もその時と変わらない意識があります。
そういったことをゆっくり考えられる時間も環境もあったというのは良かったなと思いますね。

― ドラマがやりたかったというけど、映画の方には興味なかったんですか?

フィルム映画の授業は取ってたんですけど“かしこまって見る”っていうことが私にとってはあんまり大事じゃなかったんです。映画って、映画館とかにいってかしこまって見るじゃないですか。だから興味がない映画って見ないですよね。でもテレビは興味があってもなくても目に飛び込んできて、面白いものがあるんだなっていう発見ができる。そういうものがやりたくて、そういうものを「垂れ流せる」ようになりたいと思ってるんです。

― 授業以外の時間は、どいうことに使っていましたか?

ほとんどバイトばっかりしてましたね。焼肉屋とかテレアポとかいろいろ。やっぱり制作費かかりますもんね。ほんとにいろんなバイトをやってました。でもバイトはやってて良かったなって思います。就職活動でも絶対にバイトのことを聞かれるんですよ。何をやってたかとか、絶対にどこに行っても聞かれましたね。

― なるほど。意外にもアルバイトが重要視されてるんですね。

社会性を学んできたかとか、職場での取り組み方とか、社会人としての適応性をみるんじゃないですかね。

― そのほかに学生時代こうしておけば良かった。みたいなことってありますか?

うーん。今になって、もっとあの授業を聴いておけばよかったとか、今なら聴きたい授業とかそういうのはありますよね。

― 今就職して、1年ちょっとですけど、今の仕事に対して満足度ってどのくらいありますか?

うーん、どうだろう。まだ満足とかそういうところにいってないんですよ。まだ全部が見れてないというか。

― じゃあ、これからやりたいことはどういうことですか?展望というか。

テレビ。ですね。今、テレビっていろんなものがあって、いわゆる地上波だけじゃなくて、CSなんかはチャンネルものすごいあるし、ワンセグとかパソコンとか、いろんなところで見れるようにもなってる。それに応じて、いろんな見せ方があって、インタラクティブなコンテンツといってもいろんなやり方があるし、もちろん垂れ流すだけっていうこともとても大事だと思うんですけど、そういう企画をやっぱり若手のディレクターとかADが考えていってるんですよ。ワンセグならこういうことができるんじゃないかとか、こういう見せ方があるんじゃないかとか、こいう見せ方があるんじゃないかと。だからドラマとかドキュメンタリーとかじゃなくて、テレビがやりたい!っていう。そういうことですかね。

2006.05.24 武蔵野美術大学イメージコックピットにて

01平野太呂|ファトグラファー‘97卒
02阿由葉聡子|(株)テレビマンユニオン‘05卒
03新井風愉|映像ディレクター‘02卒
04橋本典久|メディアアーティスト‘98卒
05DJぷりぷり|イベントオーガナイザー‘10卒
06フルタハナコ|キャラクターデザイナー‘01卒
07竹内泰人|映像作家‘09院卒
08塚根潤|漫画家‘04卒

2005年に映像学科を卒業して、現在(※)テレビマンユニオンでADを務めるテレビマン。
入社後、最初に担当したのが「ウルルン滞在記」。その後いろいろな番組を経て、最近は「世界ふしぎ発見」の仕事で日本と海外を行ったりきたりする生活だそうです。 ※

※2006年映像学科研究室パンフレット
『卒業後までイメージする』より転載
肩書き、所属等は掲載当時のまま