映像学科の概要
映像学科は1990年に創立された若々しい学科です。15年前の開学時、「映像」を学科名に冠して映像の専門教育を創設した美系大学は全国で武蔵野美術大学映像学科が初出でした。我が映像学科最大の特色は、映像のあらゆるジャンルを、総合的に学び体験することにあります。静止映像としての写真表現 (ケミカルフォト・デジタルフォト・写真理論) 、動画映像として時空間を手の内にする映像表現 (ハイビジョンドラマ・フィルム映画・デジタル及びフィルムドキュメント・手作業からハイビジョンまでを含んだアニメーション・CG・メディアアート・サウンドアート・インタラクティブアート) などを3学年終了時までに総合的に学ぶことが可能です。映像学科すべてのジャンルが相互に共鳴しあい、融合して影響しあいます。卒業後実社会にあって、映像の関与するどのような専門分野に進もうとも、他の映像ジャンルの知識の総体と表現技術を併せ持つことが不可欠と云えるほどに重要なことです。

映像学科の沿革と現在
1990年、初代主任教授に就任した吉田直哉はまったく新しい理論体系で「映像」を学ぶ視点を次のような構想で展開しました。これまでの美系大学の教育体制を根底から改革刷新し、あくまでも総合的に「映像」教育を捉え直し「全方位」的教育理念を提唱し、他美系大学に類を見ない斬新な映像教育の殿堂を立ち上げたのです。映像の広大な歴史をふまえつつ、映像教育の現場では新分野とされていたデジタル・ハイビジョンの開発と導入の夢を開学の時点から標的に掲げ力説されていました。更には3次元から4次元への映像論的融合など、当時としては空想の壁をでない夢物語を初期の学生たちに語りかけられました。現実のビデオ・ドラマ制作や、フィルム映画製作に関する授業においても、デジタル・ハイビジョンの世紀を示唆し、その確信を21世紀の映像学科に託していたのです。

武蔵野美術大学・映像学科は常に脱皮を続け、前進します。平成17年度 ( 2005 ) 後期9月より映像学科は吉田イズムの夢を現実のものとします。ビデオ・映画・アニメーションの制作実習に関してハイビジョンでの撮影実習を可能とし、施設を含めて刷新しました。無論、音響収録もハイビジョン対応です。「全方位」的教育理念とは、最先端の技術を体験することの重要性と同時に、フィルム ( ケミカル ) での映像制作もより大切に研究開発することではないでしょうか。映像学科・映像表現コースは両翼のバランスの均衡をより重要視します。

静止映像 ( 写真表現 ) に関しても同様のことが云えそうです。ケミカル写真・デジタル写真の両翼の全てと写真論を含めた総体が映像学科の写真表現であると考えます。動画映像にくらべ静止映像は個人作業が中心になり創作のベクトルは内側にむかいます。静止映像は全ての動画映像の基礎ともいえますが、表現としての核心は動画映像を包括するジャンルと探求の角度が異なり、いわば対極にあります。 映像学科の教育理念 、「全方位」はここにも生かされているといえます。全てを包括し総合的に感性を研ぎ澄まし映像創作の視点を飛翔させる、このことこそが「全方位」に映像学科が目指す写真表現コースなのです。


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